12年03月05日 その3
とまあ、一通り小言を並べたところで
温泉街をぶらぶらしよう
まずはエレベーターで5階へ降りて
渡り廊下を延々歩く
で、またエレベーターに乗るのだが
なるほど、こんな構造か
はいフロント〜
宿の傘を借りていざ出発
このエリアには2つの共同浴場がある 真田幸村ゆかりの「石湯」と慈覚大師ゆかりの「大師湯」
興味はあるけどのんびり入浴してる時間はないので今回はスルー
やっぱ社寺仏閣よね〜
別所温泉の歴史は古い 伝説によれば日本武尊の東征の折りに開湯したと言われる ざっくり言って、2000年前
とするとここが日本最古の温泉ということになるが、信憑性は低い 著しく低い たぶん別所温泉のブラフ だって証拠がないもん ヤマトタケルが「おれ温泉発見したし」とかどこにも書いてないから
一般に、白浜、有馬、道後を日本三古泉を呼称する この3名湯は古事記(712年)や日本書紀(720年)にその名が記されてる
一方、別所温泉の名が古書に登場するのは清少納言の枕草子(996年?) つまり、ここはすごく古くからある温泉のひとつだけど、決して最古ではない
それでも他所がそうであるように、最古を売りにしてもいいと思う てか、それくらいしないとこの名湯もやがて朽ち果ててしまう
北向観音 本尊は千手観音菩薩 825年、慈覚大師により開創
その後、焼失、再建、改修を経て、1961年、善光寺と同じ「撞木造り」となる 現在は天台宗・常楽寺が所有・管理
「北向」の名称の由来は、南向きの善光寺と向き合ってることから 善光寺が来世の利益を、北向観音は現世の利益を祈願する
ゆえに「片方だけでは片詣り」となる それが今回ここに来た目的でもあるわけだ
愛染カツラ カツラといっても加山雄三や神田正輝が装着している人工物ではない カツラ科カツラ属のカツラという落葉高木
この巨木は川口松太郎の長編小説の舞台として有名 でも、それとは別に観音信仰と結びついた伝説もある
案内板には825年の大火の際に千手観音が出現しこの木の上で避難民を救ったとある 大ヒット映画・ギララの逆襲に登場したタケ魔人のようなものか
ただ、環境庁の調査によると愛染カツラの樹齢は300年程度 900年もサバを読むとは
でもまあ、史跡ってのは概ねそんなもの 「へー」と感心しておけばよい
しかしいい感じだな
こういう昭和の風情が残る温泉街には是非とも頑張って欲しい
客が増えたら増えたで残念なことになるんだけど
さてと
次は国宝だ
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