12年9月24日 その3
左に見える雑木林は余島の一部で"弁天島"という
その弁天島と"中余島""小余島""大余島"の総称が「余島」
この余島の各島を結ぶのが「エンジェルロード(天使の遊歩道)」 潮の干満により道が現れたり消えたりする、神秘的な光景を提供する砂州
つまり、1日の大半はこの道が海の底にあるわけ ほんの僅かな時間だけ、潮が引き、その姿を現す
このことをトンボロ現象と呼ぶんだそうだ 特にこの砂州のトンボロ現象は全長500Mにも及び、国内では最大級の"海割れ"の地
まーこりゃ確かに壮観だわな 従前より潮干狩り等で賑わってきた場所だそうだが、これを見逃す手はない 自ずとそれらしい噂が流布されるようになる
曰く「砂道の上でお祈りをすると願いが叶う」 転じて「エンジェルロードで手を繋いだ2人は将来必ず結ばれる」
うるせーばーか こんなものまで造りやがって
おれも懸命に祈ったよ ここに来た幸せなカップルに等しく苦難が訪れますようにって
ざまーみやがれ
と、ひとでなしぶりを存分に発揮したところで
全島制覇を目指す
が、徐々に足場が悪くなり
大余島を目前に頓挫
ここから先へは進めないだろー
こっちも無理だ しかも大余島は神戸YMCAという法人の私有地で、立ち入る者には入島料を課すらしい
じゃあもう、戻るしかないじゃんねえ
しかもおれは、このとき既にあることに気付いていて
ただ、そのことはまだ口にすまい、入り口に戻るまで考えまいと必死で
つまり
「1人で歩いてもしょうがねー」
「遠くから見なゃくちゃ分からねー」と
あーあ
おれは何と無駄な時間を過ごしたんだ
しかも酷い腰痛を抱えて
最初からここに来ればよかったんだ
ほら
しかもおれ、他人の不幸を祈っただけだし 自分のこと何ひとつ祈ってないし
そもそも潮の満ち引き見なくちゃ意味がないし 単なる歩きづらい道だし
で、帰りのバスもないわけですよ
タクシー使う余裕もないし
この腰痛を押して港まで徒歩ですよ
あとで測ったら3.5kmもあった(爆)
でもまあ、こんなふうに歩かないと町の空気が分からないのでね
腰もまずまずだったし、なかなか楽しい1時間でしたと(核爆)
これはひどい
こっちは面白そう
まっすぐ行って左に曲がったら大通りに出ました
大丈夫か、小豆島
大丈夫か、おれ
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